毎日の生活や仕事の中で、メールの確認、スケジュール管理、データの整理など、さまざまな作業を手動で繰り返していませんか?
これらの作業がもし簡単に自動化できたら、とても便利だと思いませんか?
ここで登場するのが「Make.com」というツールです。
Make.comは、あなたが日常的に使っているアプリケーションやサービスを連携させ、面倒な手作業を自動化するための強力なツールです。
このツールを使うことで、手作業を省き、より重要なことに時間を使えるようになります。
自分自身の時間を有意義に使えるようになるだけでなく、人手が不足している場合の作業力補充としても活用可能。
この記事では、Make.comの基本的な機能、使い方、そしてその魅力について、わかりやすく解説していきます。
Make.comの概要と特徴
Make.comは、さまざまなWebアプリケーションやサービスを自動化するためのプラットフォームです。
このサービスを利用することで、日々の作業を効率化し、「もっと作業を楽に」「簡単に自動化」することが可能です。
Make.comは、以前は「Integromat」という名前で提供されていました。
しかし、ブランドリニューアルと大幅なアップデートにより、より使いやすく、視覚的にわかりやすいインターフェースを備えたツールへと進化しました。
Make.comの最大の特徴は、コードを書かなくても自動化シナリオを作成できるノーコードツールであることです。
ドラッグ&ドロップで簡単に操作ができ、特別なプログラミングの知識がなくても、誰でも簡単に自動化を実現することができます。
例えば、下の画像のように、パーツやリンクをクリックして操作したり、ドラッグで移動や接続などの操作をしたりと、見た目に沿った動きで、やりたいことが実現できるようになっているのです。
たとえば、特定のメールが届いたらその内容を自動的にスプレッドシートに記録する、または新しい情報をプロジェクト管理ツールに通知するといった使い方ができます。
こうした自動化により、手作業での繰り返し作業を減らし、効率的な仕事の進め方が可能になります。
条件分岐や複数への分岐なども可能であるため、一つの動作で作らせた結果を、複数のメディアに投稿するなどの、かなり複雑な動作も可能である点は大きなメリットになるでしょう。
下の画像のように構成すると、Wordpressに投稿したコンテンツから、chatGPTを使ってツイート文章を作り出し、GoogleDocsへ保管すると同時にXへツイートの実行、さらに結果をLineで受け取るというようなことが可能です。
ただし、現時点(2024.10.13)では日本語に対応しておらず、翻訳しながらの作業はかなり大変で、Chromeなどの翻訳機能をONにしたままだと、正常に利用できないケースが見られる点は、今後の対応に期待したい部分です。
日本語入力では、カーソルが異常な動きを見せることもあるため、一旦翻訳してから利用する方が良いのかもしれません。
Make.comを使うためにかかる費用
便利なサービスではありますが、やはり気になるのは、必要な費用ではないでしょうか?
Make.comは、これだけ便利な機能を提供していながら、会員登録を行うだけで、無料で使用を開始できるサービスです。
もちろん制限はありますが、試してみる段階なら、無料で十分。
無料版で提供される機能は、
- 1か月あたり1000オペレーションまで使用可能
- 有料会員と同様のビジュアルエディターの使用
- 有料会員と同様に1000以上のアプリとの接続機能
ちなみに、
Make.comが可能にする作業自動化
Make.comは、多くのツールをつなぎ合わせ、自動的にデータをやり取りすることができます。
よく使われるツールとしては、Google Sheets、Slack、Gmailなどがあり、これらを連携させて様々な作業を自動化することが可能です。
たとえば、ウェブサイトの問い合わせフォームに入力された情報をGoogle Sheetsに記録し、その後でSlackに自動通知を送るというシナリオを作成することができます。
これにより、手作業で行っていた入力や通知のプロセスが自動化され、時間の節約につながります。
さらに、Make.comは複数のアクションを組み合わせることで、より複雑なシナリオを構築することができます。
これにより、同時に複数のタスクを処理することが可能になり、業務の効率が飛躍的に向上します。
Make.comと他の自動化ツールの比較
Make.comは他にも多くの自動化ツールと比較されることがあります。
代表的なツールにはZapierやIFTTTがありますが、これらと比べてMake.comにはいくつかの特長があります。
Zapierは、簡単なトリガーとアクションの組み合わせで作業を自動化するのに優れており、初心者にとって扱いやすいツールです。
しかし、Make.comはより複雑な条件分岐や、データの変換・加工を含むワークフローを視覚的に作成できるという利点があります。
特に、複数のステップが絡むような自動化を行いたい場合、Make.comの方が直感的に操作ができ、適しています。
一方、IFTTTは「もし〜ならば〜する」という単純な自動化に強みがあります。
IFTTTは、例えば家庭内のスマートデバイスの操作や、個人的なリマインダーを設定するのに便利です。
しかし、Make.comはビジネス用途でも利用されており、多くのアプリケーションを統合して複雑な業務プロセスを自動化することができる点で、より強力です。
他のサービスと比べると、よりコードを使用しないプログラミングに近い印象ですね。
子供の学習用に、パーツを並べてプログラミングを学べるツールがありますが、それに近い使い心地です。
Make.comのもう一つの強みは、ビジュアルで操作できるエディターです。
このエディターでは、操作の流れを視覚的に確認しながら設定できるため、どのような処理が行われるのかを直感的に理解しやすく、特に自動化の初心者にはありがたい機能です。
Make.comの使い方の基礎
Make.comを使い始めるには、まずアカウントを作成し、使いたいアプリケーションと連携する必要があります。
まずはMake.comへの無料会員登録が必要になりますが、検索だと見つけにくい(英語の「Make」という単語の説明や、他の関係ないサイトばかり表示される)ため、下に作成したリンクからアクセスし、会員登録を完了させましょう。
登録後にGoogle SheetsやSlackを使いたい場合、それぞれのアカウントをMake.comにリンクさせることで、これらのサービスを自動化シナリオに組み込むことができます。
次に、視覚的なエディターを使用して、シナリオと呼ばれる自動化の流れを作成します。
シナリオとは、特定のトリガー(きっかけ)から始まり、次々にアクションが実行される一連の流れです。
例えば、あるメールが届いたことをトリガーとして、その情報を他のツールに送る、といった具合です。
このシナリオ作成が簡単で、画面上にブロックをドラッグしてつなげるだけで設定できるのがMake.comの魅力です。
事例紹介:Make.comの具体的な使用方法
顧客問い合わせの管理
例えば、顧客からの問い合わせを自動で管理することもMake.comで可能です。
顧客からの問い合わせメールを受け取ったら、自動でその内容をGoogle Sheetsに記録し、さらに担当者に通知することができます。
このようにして、問い合わせ対応の効率化が図られ、顧客に迅速な対応ができるようになります。
定期的なレポート作成の自動化
プロジェクトの進捗報告など、定期的にレポートを作成しなければならない場合、Make.comを使って自動化することができます。
たとえば、特定の日時に自動でデータを収集し、その内容をSlackに通知するようなシナリオを作成することが可能です。
これにより、定型的な作業の負担を減らし、他の重要な業務に集中することができます。
SNSマーケティングの自動化
また、SNSでの情報発信も自動化することができます。
たとえば、新しいブログ記事が公開された際に、その記事をTwitterやFacebookで自動的にシェアするようなシナリオを作成することで、マーケティング活動を効率化し、より多くの人に情報を届けることができます。
発信内容をAIに書かせるような手順を組むことも可能で、プロンプトさえまとまれば、完全自動投稿や、自動返信など、SNS対応を手放しでできてしまうようになる可能性も秘めています。
Make.comの機能詳細
ルーター機能
Make.comのルーター機能を使うと、特定の条件に応じて処理を分岐させることができます。
たとえば、問い合わせ内容に応じて、異なる部署に通知を送る、といった形で使うことができます。
このように条件を細かく設定できることで、シナリオの柔軟性が大きく向上します。
Webフック機能
Webフックは、Make.comが他のアプリケーションとデータをやり取りするための仕組みです。
例えば、ウェブサイトで新しい注文が発生した場合、その情報をMake.comに送信し、特定の処理を自動的に実行するといったことができます。
これにより、外部のサービスと連携した高度な自動化が可能になります。
Make.comを使いこなすためのベストプラクティス
Make.comを使う際には、いくつかのベストプラクティスを押さえておくと、よりスムーズに活用できます。
- シンプルなシナリオから始める:最初は小さなタスクの自動化から始め、徐々に複雑なワークフローに挑戦することで、ツールに慣れていくことが重要です。
- エラーハンドリングを設定する:シナリオが正常に動作しない場合のために、エラーハンドリングの設定を行い、トラブルが発生した際にも対応できるようにします。
- シナリオの定期的な見直し:一度作成したシナリオでも、業務内容の変化に応じて更新が必要です。定期的に見直すことで、常に最適な状態で自動化を行うことができます。
Make.comの応用例:日常生活の自動化アイデア
Make.comは、仕事だけでなく日常生活の自動化にも使えます。
例えば、学校の宿題や課題の提出期限をカレンダーに登録し、自動的にリマインダーを送るように設定することができます。
また、毎日の運動や食事の記録をアプリと連携し、データを一元管理することで健康管理に役立てることも可能です。
さらに、友達の誕生日が近づいたら自動でお祝いメッセージを送るようなシナリオを作ることもできますね。
こうした日常の小さなことを自動化することで、生活の中での小さなストレスを減らし、より快適な毎日を過ごせるようになるでしょう。
まさに使える範囲はアイデア次第なのです。
まとめ
Make.comは、視覚的で使いやすいインターフェースを持ち、誰でも簡単に自動化シナリオを作成できる強力なツールです。
その多様な機能を使うことで、日々の手作業を大幅に削減し、業務や日常生活の効率化を図ることができます。
また、他のツールと比較しても高度な自動化が可能であり、ビジネスから個人の利用まで幅広く活用できる点が魅力です。
Make.comを使って、あなたの生活や仕事をより効率的に、そして楽しくするための一歩を踏み出してみましょう。
自分だけの便利な自動化シナリオを作り上げ、より良い毎日を実現してください。
今後、Makeに関するたくさんの記事を作成する予定としていますので、使い方のわからない部分があった場合は参考にしていただければ幸いです。
コメントから疑問点を送っていただけば、私のわかる範囲に限定されますが、ご回答できるかもしれません。
よろしければ、ご活用ください。
コメント