ハチは刺して攻撃してくるもの。
それは多くの方がご存知のことと思います。
しかし、その刺し方はハチによって異なるということをご存知の方は少ないのではないでしょうか。
今回はハチによって違う、刺し方と針の構造について解説します。
刺し方はハチによって異なる
主に人間が接触する機会が多いのは、キイロスズメバチやオオスズメバチなどのスズメバチ類とミツバチなどのミツバチ類でしょう。
アシナガバチもよく見かける種類ですが、大きな分類で言えば「スズメバチ科」に属するハチで、構造などが似ているためスズメバチとして取り扱うことにします。
スズメバチ類の刺し方
最強と恐れられるオオスズメバチや軒下などで大きな巣を作るキイロスズメバチ、アシナガバチなどの「スズメバチ科」に属するハチの刺し方は以下のようなものと言われています。
針の構造
針は大まかな画像として表現すると、以下のような2重構造になっています。

針の外側に当たる尖針は、更に2つのパーツで構成されていて、それぞれが独立して動かせるものと見られています。
主に相手の皮膚などへ穴を開ける役割を担っていると考えられ、強力な貫通能力で皮膚に穴を開けるための部分です。
刺針は主に毒の注入を目的にした針ですが、この刺針には返しが無いため刺したあとで抜けるのが特徴です。
具体的な刺し方
- 相手の体に足をすべて使ってしがみつき、顎も活用し体をガッチリと固定します
- 針の外部側に当たる「尖針」を交互に動かして皮膚の中へ差し込んでいきます
- 深い場所まで尖針が届いたら、刺針を突き出し毒を体内に注入します
- 針を全て相手の体から抜き取り、再び刺すという行動を繰り返します
簡単な動画を利用すると、以下のような刺し方と思って貰えば問題ないと思います。

尖針で相手の体に穴を開け、刺針で毒を注入するという二段階の作業を行うということですね。
尖針は非常に貫通力が高く交互に進行するため、先端の尖ったノコギリを2本交互に挿し込まれているようなもの。
多少衣類に強度があろうとも、お構いなしに根本まで挿し込まれてしまいます。
この仕組みのため、ゴム手袋はもちろん革手袋などの強度が高いものであっても、容易に貫通してしまうのです。
しかも抜き取って再び刺すことができるため、仮に1匹が相手であっても、その個体が持っている全ての毒を注入されてしまう可能性があります。
数が多ければ危険なのは当たり前ですが、数が少なくても大きなダメージを負わされる可能性があるということは把握しておきましょう。

ミツバチ類の刺し方
ミツバチ類の刺し方は、解明されていない種類も多くあるのですが、代表的なミツバチに似ているものと考えられています。
針の構造
スズメバチ類と同じように尖針と刺針を持っていると考えられていますが、最も大きな違いは刺針にも返しがついている点。

そのため一度刺した刺針は抜けにくく、刺した相手の体に残ってしまうことになります。
ミツバチはその場を離れるために無理やり抜き取ろうとしますが、針が抜けないために針に毒を送り込んでいる臓器ごと体から抜け出てしまい、遠からず命を失います。

具体的な刺し方
基本的にはスズメバチと同じように刺しますが、最後に針が抜けずに残ってしまう点が異なります。
針には毒のうと呼ばれる毒を送り込む器官が一緒に残るため、自動的に毒の注入が続き、注入される毒の量が増え続けてしまいます。
簡単に示すと、以下の動画のようになると思えばよいでしょう。

攻撃を仕掛けるということは、ミツバチにとって捨て身攻撃に当たる行動です。
小さなハチですが駆除を簡単に考えてしまうと、命がけの攻撃にやられてしまう結果となりかねません。
まとめ
この記事では、代表的な2種類のハチについて刺し方をご紹介しました。
攻撃力が高いと言われるスズメバチは、毒の強さ、針の長さともにミツバチを圧倒する攻撃力を持っていますが、ミツバチも集団で襲われてしまえば、大量の針と毒のうを残されて大きなダメージを負うことになりかねません。
ハチが近くまで来てしまったり巣を作られた場合は、十分な準備を整えない限り駆除を自力でするのは危険が伴います。
自力駆除に必要な道具も別記事でまとめていますので、チャレンジする方は参考にしてください。
少しでも不安を感じるようであれば、専門業者へ依頼して駆除して貰う方法を選択してくださいね。
広島県内と隣県であれば、「ハチトラブル解決隊」対応させていただけますので、ハチに刺されてしまう前にぜひご相談ください!
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